上野公園の賑やかなエリアから少し離れた場所に、そっと静かに佇む癒しの聖域があるのをご存知でしょうか。
今回は、江戸最古の七福神巡りである「谷中七福神」の一つであり、知る人ぞ知るパワースポット、東叡山 護国院(ごこくいん)をご紹介します。
読んだ後に、きっと足を運びたくなる。そんな護国院の魅力を、心を込めてお届けします。
目次
護国院とは?上野の杜に抱かれた大黒天の寺院

上野公園の北端、東京国立博物館の裏手に位置する護国院。寛永2年(1625年)に天海大僧正によって建立された、歴史ある天台宗の寺院です。
ここは、谷中七福神の大黒天をお祀りしていることで知られています。上野の喧騒が嘘のように静まり返った境内は、まさに都会のオアシス。一歩足を踏み入れるだけで、心がすーっと軽くなるような不思議な空気感に満ちています。
魅力1:本堂に上がり、御本尊を間近で拝観できる贅沢

護国院の最大の魅力は、なんといっても開かれたお寺であることです。
多くの寺院では、御本尊は遠くから眺めるか、あるいは普段はお姿が見えないことも珍しくありません。しかし、護国院では靴を脱いで本堂に上がり、すぐ近くで拝観することが許されています。
現在、本堂の中央には御本尊である釈迦如来が、そして向かって左には護国院本来のご本尊である千手観音、右側には谷中七福神の大黒天がお祀りされています。
迫力と慈愛に満ちた大黒天 徳川家光公より贈られたと伝わる大黒天は、手の届きそうな距離で向き合うことができ、力強くも優しい慈愛に満ちています。畳の上で静かに手を合わせていると、自分自身の心とゆっくり対話できる、贅沢な時間を過ごせます。
魅力2:隅々まで手入れの行き届いた、整った境内

境内は決して広くはありませんが、どこを切り取っても絵になるほど、美しく整えられています。
清々しい空間 落ち葉ひとつないほど綺麗に掃き清められ、季節ごとに表情を変える木々。派手さはありませんが、その整っているという状態が、訪れる人の心に安心感を与えてくれます。
美しい楽堂も静かな存在感を放っています。護国院の境内に立つと「侘び寂び」という言葉が浮かんできます。

この癒しの空間を求めて、リピーターとして訪れる参拝客が絶えないのも納得です。
魅力3:目の前で書き上げられる、魂のこもった御朱印

最近では書き置きの御朱印も増えていますが、護国院では目の前で丁寧に筆を走らせてくださいます。
墨の香りが漂う中、淀みない筆運びで「大黒尊天」の文字が書き上げられていく様子は、まさに職人技。自分のためだけに書いていただけるその時間は、待っている間も背筋が伸びるような、特別な体験になります。
※谷中七福神巡りの期間(1月1日から1月10日頃まで)は非常に混み合いますが、それ以外の時期はゆったりとした時間が流れています。
豆知識:江戸最古の歴史を持つ谷中七福神とは?
護国院がその一翼を担う谷中七福神についても少し触れておきましょう。
谷中七福神は、江戸時代の中期から続く東京で最も古い七福神巡りです。上野から田端にかけての情緒溢れる寺町を巡るコースで、すべてがお寺で構成されているのが特徴です。
護国院の大黒天様は、その全行程の中でも上野公園側に位置し、多くの参拝客に福を授けてきました。歴史の重みを感じながら歩くことで、参拝のひとときがより豊かなものになります。
谷中七福神
- 東覚寺(田端)福禄寿人徳・福運
- 青雲寺(西日暮里)恵比寿商売繁盛
- 修性院(西日暮里)布袋尊笑門来福
- 天王寺(谷中)毘沙門天厄除け・勝運
- 長安寺(谷中)寿老人長寿延命
- 護国院(上野公園)大黒天富貴・財運
- 不忍池弁天堂(上野公園)弁財天芸事・金運
おわりに:上野散策の仕上げに、心を整えるひとときを
上野公園の美術館や博物館を楽しんだ後、その足で護国院を訪れてみてください。賑やかな観光地のすぐそばに、これほどまでに静かで優しい場所があることに驚くはずです。
大黒天様のお顔に癒され、美しい御朱印を手に帰路につく頃には、きっと心の中が温かい福で満たされていることでしょう。
あなたも次の休日、上野の隠れた名刹で心を整える旅をしてみませんか?
護国院のアクセス
東京都台東区上野公園10-18
拝観時間:9:00〜16:00(時期により変動あり)
- JR上野駅 公園口より徒歩約10分JR
- 鶯谷駅 南口より徒歩約7分
- 東京メトロ千代田線 根津駅より徒歩約9分
