突然ですが、「こんにゃく閻魔」って聞いたことありますか?「こんにゃく?」「閻魔様?」 一度聞いたら忘れられない、インパクト抜群の名前ですよね。実はこの「こんにゃく閻魔様」、東京・文京区の春日(後楽園駅からも近いです!)に鎮座されています。
ここは、スマホやPCでお疲れ気味の現代人の「目」を救ってくれる、ありがた〜いパワースポット。今回は、そんなユニークなお寺「源覚寺(げんかくじ)」の魅力に迫ります!
目次
閻魔様がこんにゃく?その優しい由来とは

まず、なぜ「こんにゃく」なのか。気になりますよね! ここの閻魔様は、地獄でコワ〜い顔をしているだけじゃないんです。こちらのお寺の正式名称は「浄土宗 常光山 源覚寺」。寛永元年(1624年)創建の由緒あるお寺です。
その昔、江戸時代のこと。 一人の老婆が重い眼病を患い、「どうか治してください!」と、こちらの閻魔様に熱心に祈願していました。
老婆の願いと閻魔様の奇跡 老婆は、自分の大好物だった「こんにゃく」を断って、毎日毎日お参りを続けました。 すると満願の日、老婆の夢に閻魔様が登場! なんと閻魔様は、自らの右目(片目)を老婆に与え、その身代わりとなって老婆の目を治してくださったのです!
それ以来、老婆の目はすっかり治りましたが、閻魔様の右目は盲目となり、黄色く濁ってしまったとか。(ぜひ現地で閻魔様のお顔を拝見してみてください!)
この奇跡から、こちらの閻魔様は「こんにゃく閻魔」または「身代わり閻魔」と呼ばれるようになり、人々は感謝の気持ちを込めて「こんにゃく」をお供えするようになったそうです。
ご利益はズバリ「眼病平癒」!

というわけで、こんにゃく閻魔様の一番のご利益は、もちろん「眼病平癒(がんびょうへいゆ)」!
- 最近、目がかすむ…これって老眼?
- スマホ見すぎてドライアイ…
- 大事な試験前だから、目の健康を守りたい!
そんな方々が訪れる、目のお悩み相談所なんです。 閻魔堂にはこんにゃくが山積みに奉納されています。目が辛い人たちの拠り所ですね。
そもそも閻魔様とは?
地獄の番人とも言われる閻魔大王様、閻魔大王(えんまだいおう)は、仏教やヒンドゥー教において、死後の世界(冥界・地獄)の王であり、死者の生前の行いを裁く最高裁判官とされる存在です。
一般的には「地獄の恐ろしい王様」というイメージが強いですが、その役割や背景にはいくつかのポイントがあります。
閻魔大王の主な役割

閻魔大王の最も重要な仕事は「死者の裁判」です。
- 冥界の裁判官 亡くなった人は、死後に冥界(あの世)に行き、そこで生前の行いについて裁判を受けます。閻魔大王はその裁判を取り仕切るリーダーです。
- 浄玻璃鏡(じょうはりのかがみ) 閻魔大王は「浄玻璃鏡」という不思議な鏡を持っており、この鏡には亡くなった人の生前の行いが、良いことも悪いこともすべて映し出されると言われています。
- 行き先の決定 閻魔大王は、その鏡に映った内容や「閻魔帳(えんまちょう)」と呼ばれる記録簿に基づき、その人が次に生まれ変わる世界(六道:地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上)を決定します。この六道、文字にすると地獄の恐ろしさがひしひし伝わってきますね・・・丁寧に正直に生きなければ、と思わせてくださいます。
閻魔様だけじゃない!ご本尊と「塩地蔵」
こんにゃく閻魔様が有名すぎて、閻魔堂が本堂だと思われがちですが、実は違います。
ご本尊:阿弥陀如来
本堂には、ご本尊の阿弥陀如来様(阿弥陀三尊)がいらっしゃいます。こちらは「病気平癒」や「厄除け」「家内安全」など、幅広く私たちを見守ってくださいます。まずは本堂でしっかりご挨拶しましょう。
もう一つの名物!「塩地蔵尊」

閻魔堂の右側(奥)に進むと、なにやら真っ白なお地蔵様が2体…。これぞ、もう一つの見どころ「塩地蔵(しおじぞう)」さんです!なんとこのお地蔵様、源覚寺ができる前からこの地にあったと伝えられる、大先輩。 ご利益は「歯痛緩和」や「病気平癒」です。参拝方法がとってもユニーク!
寺務所で頒布されているお塩を頂き、ご自身の体のつらい場所とお地蔵様の同じ場所に塩を盛ってお祈りします。古来、塩には「清め」の力があるとされてきたことに由来するそう。お地蔵様は、訪れる人々の願いを一身に受け止めて、真っ白どころか、すでにお地蔵様のお姿が見えないくらいにお塩が盛られています。みんなの辛さを黙って一身に受け止めてくださるお地蔵様、なんか健気にも感じてきますね。
まとめと御朱印
インパクト大の「こんにゃく閻魔」様と、ユニークな「塩地蔵」様。 春日・後楽園エリアにある源覚寺は、訪れるだけでちょっと元気になれる、優しさとパワーに満ちたお寺でした。もちろん東京ドームもすぐ近く。東京ドームアトラクションや東京ドームシティでお買い物やランチなどもお勧めです!

御朱印はお書入れ頂けるものと書置きのものがあります。書置きのものは切り絵など思考を凝らしたものがあります。御朱印も癒しですね。
目を酷使しがちな毎日、ちょっと一息つきに、閻魔様の優しさに触れてみてはいかがでしょうか?
常光山 源覚寺 こんにゃく閻魔 アクセス
〒112-0002 東京都文京区小石川2丁目23−14
- 東京メトロ丸ノ内線 「後楽園駅」
- 都営三田線 ・ 大江戸線 「春日駅」 徒歩3分
