「わたくし、生まれも育ちも葛飾柴又です」 ……なんて一度は言ってみたくなる、東京の下町・柴又。
今日は、元国民的アイドル(?)フーテンの寅さんでおなじみ、柴又帝釈天(題経寺)へ行ってきました!
昭和の懐かしい空気が色濃く残るこの町は、仕事に恋に悩み多き現代人の心にも、「まあ、なんとかなるさ」という風を吹き込んでくれます。映画『男はつらいよ』の世界にどっぷり浸りながら、心もお腹も満たされる、ちょっとノスタルジックな休日の記録です。
目次
駅前からすでに「寅さん」ワールド全開!

京成金町線「柴又駅」を降りると、そこはもう映画のセット……いえ、寅さんの世界。 駅前広場では、旅に出る寅さんの銅像が「よっ!元気かい?」とばかりに迎えてくれます。その視線の先には、妹のさくらさんの像も。
「お兄ちゃん、また行くの?」 「おう、さくら。達者でな」
そんな会話が聞こえてきそうで、いきなり胸がキュンとします。 見送るさくらさんの笑顔だけど心配そうな視線が優しすぎて、私の心の中の「母」スイッチが入りそうになりました(笑)。
誘惑が多すぎる参道と、あの「甘味処」

帝釈天へと続く参道は、まさに昭和レトロなテーマパーク。 うなぎの焼ける香ばしい匂い、賑わいのリズム……。歩いているだけでウキウキしてきますが、ここで最大の難関が待ち受けています。
そう、甘いもの、甘いものの誘惑です。
映画の中で寅さんの「実家」として描かれたお店(「とらや」※シリーズによって屋号は変わりますが)。そのモデルと言われているのが、参道にある老舗「高木屋老舗」さんです。

店構えがもう、映画そのもの! ここで名物のアレを食べないなんて言ったら、寅さんに「それを言っちゃあおしめえよ」と怒られてしまいそうです。
たっぷりのあんこが乗った名物「草だんご」。 「ダイエット? 今日は忘れなさいよ」と自分に言い聞かせ、パクり。 よもぎの爽やかな香りと、甘すぎないあんこが絶妙……! 思わず「結構毛だらけ猫灰だらけ(この先は今のご時世控えさせていただきます笑)」なんて口走りそうになる美味しさです。そしてダイエットの事など見事にコロッと忘れた私は、みたらしとあんこ、そして柴又もち(焼草大福のような)までいただきました。

店内には映画の撮影風景の写真や、渥美清さんが休憩に使った席なんかもあって、寅さんファンにはたまりません。女性一人でも入りやすい、下町の温かい雰囲気が最高でした。
帝釈天様にご挨拶

お腹も満たされたところで、いよいよ帝釈天(題経寺)へ。 立派な「二天門」をくぐると、そこにはどっしりとした帝釈堂が。
帝釈天様は、実は仏教の守護神の中でもかなりの武闘派。 その強そうな姿に、「最近、仕事でちょっと嫌なことがあって…」なんてちっぽけな悩みも、「馬鹿野郎!そんなことでクヨクヨすんじゃないよ!」と一喝して吹き飛ばしてくれそうです。
寅さんがふらっと帰ってきて、御前様に説教されながらも手を合わせていた場所。 私も手を合わせながら、ふと「不器用でも、誰かのために一生懸命生きる」寅さんのカッコよさを思いました。恋愛下手なところも含めて、やっぱり寅さんは永遠のヒーローですね(笑)。
御朱印は本堂の中で目の前で書いてくださいます。サラサラっと見事な筆使いにため息です。

まるで美術館! 本堂裏の「芸術的な世界」
帝釈天に来たら絶対に見逃せないのが、帝釈堂の周囲を囲む装飾です。 これ、本当に木でできてるの? と疑いたくなるほどの超絶技巧!
「法華経」の説話が刻まれているそうですが、知識がなくても大丈夫。その迫力と細かさに、ただただ口を開けて見上げてしまいます。(首が痛くなるので注意!笑) 「ギャラリー」として有料エリアになっていますが、ここは絶対に課金すべきポイントです。
そして、その奥にある日本庭園「邃渓園(すいけいえん)」。 賑やかな参道とは打って変わって、静寂に包まれた美しいお庭です。縁側に座ってぼーっとしていると、日頃の忙しさを忘れて心が洗われるよう。
「労働者諸君!」と演説をぶつ寅さんも、ここなら静かに一句詠んだかもしれませんね。
柴又帝釈天まとめ:明日も頑張ろうと思える場所

「男はつらいよ」と言うけれど、令和の時代、いや、いつだって女もつらいことはたくさんあります。 でも、ここ柴又に来て、美味しいものを食べて、寅さんの笑顔を思い出したら、「ま、生きてるだけで丸儲けかな」なんて思えてきました。
人情と活気、そして少しの哀愁が漂う柴又帝釈天。 皆さんも、心の洗濯をしに訪れてみてはいかがでしょうか? 運が良ければ、風の吹くまま気の向くまま、ふらりと旅するあの人の笑い声がなんとなく聞こえてくるかもしれませんよ。
ところで余談なのですが寅さんと言えばフーテンの寅さん。よく考えてみると「フーテンってなに?」と言う疑問が昭和から平成そして令和の今ふつふつと湧いてきました。検索してみると
「フーテン」とは、定職を持たず、世間の常識から外れてぶらぶらと日を送る人のことを指します。元々は「瘋癲(ふうてん)」という言葉で「精神の均衡を失っている人」という意味でしたが、1960年代の「フーテン族」(新宿に集まった若者たち)の登場や、人気映画『男はつらいよ』の主人公「フーテンの寅さん」のイメージ定着により、旅をしながら気ままに生きる、情に厚い人物像としても広く知られるようになりました。
とのことでした。
帝釈天概要
- 正式名称:経栄山 題経寺(きょうえいざん だいきょうじ)
- 宗派:日蓮宗
- 開創:寛永6年(1629年)
- 御本尊:大曼荼羅(だいまんだら)/ 帝釈天(板本尊)
- ご利益:病気平癒、厄除け、家内安全、商売繁盛
帝釈天アクセス
〒125-0052 東京都葛飾区柴又7-10-3
- 京成金町線「柴又駅」下車、徒歩約3分
- 京成バス(小55系統)「小岩駅」~京成線「金町駅」間を運行。「柴又帝釈天」バス停下車すぐ。
