上野公園の賑やかなエリアから少し離れ、国立博物館のすぐ隣に静かでなおかつどっしりと存在感の中に佇む両大師(正式名称:慈眼堂)。ここは、江戸の町を創り上げた天海大僧正と、おみくじの元祖として知られる元三大師を祀る、とっても力強いパワースポットです。今回は、知る人ぞ知るこの場所の、心安らぐ魅力をお伝えしますね。
目次
二人の偉大な大師様に見守られて

両大師というお名前は、二人の「大師」様が一緒に祀られていることに由来しています。一人は、徳川家康公に仕え、江戸の町を風水的に守護するように設計した天海大僧正(慈眼大師)。そしてもう一人は、天海さんが深く尊敬していた平安時代の高僧、良源さん(慈恵大師・元三大師)です。
江戸を守る智恵と、人々の苦しみを除く慈しみ。そんなお二人の大きなパワーが重なり合っている場所だからこそ、境内に一歩入ると、背筋がすっと伸びるような清々しい空気を感じることができます。
厄除けの最強守護神「角大師」の不思議

両大師を訪れると、角の生えた不思議な姿の絵を見かけることがあります。これは「角大師(つのだいし)」と呼ばれ、元三大師が鬼の姿になって疫病神を追い払った時の姿だと言われています。
ちょっと怖そうに見えるかもしれませんが、実はとっても頼もしい守護神様。このお姿が描かれたお札は、家を災いから守ってくれる最強の魔除けとして今も多くの人に大切にされています。何か新しいことを始めるときや、不安を振り払いたいときに、そっと背中を押してくれるような安心感がありますよ。
天皇も振り返った「御車返しの桜」の伝説
境内でひときわ目を引くのが、江戸時代から伝わる「御車返しの桜」です。その昔、後水尾天皇があまりの美しさに、一度通り過ぎた牛車をわざわざ引き返させて二度見たという伝説があるほど。
春になると歴史ある桜が静かな境内に彩りを添えます。満開の時期はもちろん、新緑の季節も木々の生命力が感じられて、都会の真ん中にいることを忘れてしまうほど穏やかな時間が流れています。
心に寄り添う、両大師の御朱印

両大師と力強く描かれている御朱印。なんともパワーが溢れ出ているこちらの御朱印は書き置きでいただけます。
激動の歴史を生き抜いた強運のパワースポット「寛永寺旧本坊表門」

両大師での心安らぐお参りを終えたら、ぜひすぐお隣にある重厚な門にもご注目ください。こちらは国の重要文化財にも指定されている「寛永寺旧本坊表門」です。
実はこの門、もともとは現在の東京国立博物館がある場所に建っていました。幕末の「上野戦争」で周辺のお堂が激しい戦火に包まれ、ことごとく焼失してしまった中、なんとこの門だけが奇跡的に焼け残ったという、非常に強運な歴史を持っているんです。その後、博物館の正門としての役割を経て、昭和の時代に現在のこの静かな場所へと移築されてきました。
門の柱などをよく見てみると、当時の弾痕が生々しく残っているのがわかります。幾多の困難を静かに乗り越え、今も堂々と力強く佇むその姿には、見ているだけで背筋がピンと伸びるような、不思議なパワーをもらえます。
重厚な瓦屋根や歴史を感じさせる木の質感は、カメラを向けてじっくりと撮影したくなる魅力に溢れています。両大師の静寂な空気とともに、力強い歴史のエネルギーを肌で感じてみてくださいね。重要文化財のため、残念ながら直接手で門に触れることはできませんが、ぜひぜひ心で触れてみてください。
静寂の中で自分を見つめるひととき

上野公園の喧騒が嘘のように、両大師の境内はいつも静かです。ここは、お願い事をするだけでなく、静かに自分と向き合いたいときにもぴったりの場所。
丁寧に手入れされたお堂や、歴史を感じる石段を眺めていると、心が自然とリセットされていくのがわかります。日常の忙しさで少し疲れてしまったとき、大師様たちの懐に飛び込むような気持ちで参拝してみてはいかがでしょうか。
両大師アクセス
【電車をご利用の場合】
- JR「上野駅」から 「公園口」より徒歩約5〜6分です。上野公園の木々を左手に見ながらまっすぐ進んでいただくと到着します。
- JR「鶯谷駅」から 「南口」より徒歩約5〜8分です。
- 京成線「京成上野駅」から 「正面口」より徒歩約11〜15分です。
【バスをご利用の場合】
- 台東区循環バス「東西めぐりん」 「東京国立博物館」バス停で下車し、徒歩約2〜3分です。または「上野駅・上野公園」バス停から徒歩約5分です。
【所在地・基本情報】
- 住所: 〒110-0007 東京都台東区上野公園14-5
- 開門時間: 午前9時〜午後4時(時間は変わることがあります。)
