神様に会いに行く!東京十社を巡りましょう。東京十社と御朱印

御朱印

東京十社とは、明治天皇により東京の守護と国家の隆昌を祈願するために定められた10の神社の総称です。これらの神社は、東京各地に点在しており、それぞれが長い歴史と由緒を持っています。

今回は東京十社を巡る旅に出てみました。東京五社と違い、すべて東京23区内ではありますが、「一日で」と計画してる方はルートをしっかり練りましょう。まずは十社のご紹介、そしてルートのご提案をさせていただきます。

根津神社

根津神社

東京都文京区根津に鎮座する根津神社。つつじが有名ですね。末社の乙女稲荷神社の千本鳥居も見事です。

根津神社は、今から1900年以上も昔、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が千駄木の地に創祀したと伝えられる由緒ある神社です。現在の社殿は、江戸時代の五代将軍徳川綱吉によって1706年に造営されたもので、東京における代表的な神社建築の一つとして、国の重要文化財に指定されています。

御祭神とご利益

  • 須佐之男命(すさのおのみこと)厄除け、災難消除、疫病退散などのご利益があるとされています。
  • 大山咋神(おおやまくいのかみ)縁結び、商売繁盛、家内安全などのご利益があるとされています。
  • 誉田別命(ほんだわけのみこと)勝負運、武運長久、開運出世などのご利益があるとされています。

他にも様々な願い事にご利益があるとされています。

根津神社の見どころ

まずは何といっても国の重要文化財に指定されている社殿。豪華絢爛な彫刻や装飾が見事です。
そして4月から5月に約3000株のつつじが咲き誇るつつじ苑。この時期に開催される「文京つつじまつり」は多くの人で賑わいます。咲き誇るつつじと千本鳥居のコラボはそれはそれは美しい風景です。

東京都文京区根津1-28-9

神田明神

神田明神

神田明神は、東京都千代田区外神田に鎮座する神社で、正式名称は神田神社です。その歴史は古く、天平2年(730年)に創建されたと伝えられています。当初は現在の場所に鎮座しておらず、江戸城の表鬼門(北東)にあたる現在の地に遷座したのは、江戸幕府が開かれて以降の1616年(元和2年)のことです。以来、「江戸総鎮守」として江戸の町を見守り続け、現在も東京の中心部にある神社として多くの人々に崇敬されています。

御祭神とご利益

  • 大己貴命(おおなむちのみこと):だいこく様とも呼ばれ、縁結びの神様です。特に夫婦円満や良縁成就などを祈願する人々に信仰されています。
  • 少彦名命(すくなひこなのみこと):えびす様とも呼ばれ、商売繁盛の神様です。事業の発展や成功を願うビジネスパーソンが多く参拝します。また、医薬健康、開運招福のご利益もあるとされています。
  • 平将門命(たいらのまさかどのみこと):まさかど様とも呼ばれ、除災厄除の神様です。災難や厄災を祓い、平穏な日々を過ごせるよう祈願する人々に信仰されています。
神田明神御朱印
御朱印は書置きです。

神田明神見どころ

まず初めに眼に入ってくるのが隨神門。境内への入り口となる大きな門で、荘厳な彫刻が施され、神田明神のシンボル的存在です。社殿はもちろん、広い境内、たくさんの摂社末社、見上げるほど大きな大黒天様など見どころは山ほどあります。
日本の伝統文化に触れることができる文化交流館 EDOCCO。カフェやショップも併設されています。

亀戸天神社

亀戸天神社東京十社

東京都江東区亀戸に鎮座する亀戸天神社、学問の神様として知られる菅原道真公を祀っています。その創建は、1662年(寛文2年)に遡ります。九州太宰府天満宮の神官であった菅原大鳥居信祐(道真公の末裔)が、天神信仰を広めるために亀戸の地を選び、祠を建てたのが始まりとされています。その後、境内は整備され、現在の美しい景観となりました。

ご利益

  • 学業成就・合格祈願:受験生をはじめ、学業に励む人々が多く参拝します。特に、境内にある「筆塚」は、使い古した筆を奉納することで、学業の向上を願うことができます。
  • 厄除け:道真公が、生前に多くの災難や困難を乗り越えたことから、厄除けのご利益があるとされています。
  • その他:家内安全、商売繁盛、病気平癒など、様々な願い事にもご利益があるとされています。

亀戸天神の見どころ

とても美しい亀戸天神社。太鼓橋から眺める心字池とスカイツリーのコントラストは絶景です。四季折々の花も見どころで、4月から5月にかけての藤の花、2月から3月にかけての梅の花、10月から11月にかけては菊の花が咲き誇ります。また花の咲かない時期でも、心字池の美しさには心が洗われる思いです。

亀戸天神社御朱印

白山神社

天暦2年(948年)に加賀一ノ宮である白山比咩神社を勧請したのが始まりとされている白山神社。その後、室町時代には足利尊氏によって国家鎮護の祈願所とされ、江戸時代には徳川将軍家の信仰も篤く、特に五代将軍徳川綱吉とその生母桂昌院の崇敬を受けました。明治時代には准勅祭社に指定されるなど、長い歴史の中で人々の信仰を集めてきた神社です。

御祭神とご利益

菊理媛命(くくりひめのみこと)、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、伊弉冉尊(いざなみのみこと)

  • 縁結び:菊理媛命が伊弉諾尊と伊弉冉尊の仲を取り持ったという神話から、縁結びの神として信仰されています。
  • 夫婦和合・家内安全:上記の神話に加え、伊弉諾尊と伊弉冉尊が夫婦の神であることから、夫婦円満や家庭の平和を祈願する人々にも信仰されています。
  • 子授け・安産:伊弉諾尊と伊弉冉尊が多くの神々を生み出したことから、子宝や安産を願う人々にも信仰されています。
  • 歯痛平癒:境内にある井戸の水が歯痛に効くという言い伝えがあり、歯の健康を願う人々も訪れます。

白山神社の見どころ

白山神社は、約3,000株のあじさいが咲き誇る名所として知られています。6月には「文京あじさいまつり」が開催され、多くの参拝客で賑わいます。

白山神社御朱印

王子神社

東京十社王子神社

東京都北区王子本町に鎮座する由緒ある神社、王子神社。その歴史は古く、平安時代初期の貞観年間(859~877年)に、慈覚大師円仁によって創建されたと伝えられています。その後、源頼義・義家父子が奥州征伐の際に戦勝祈願を行い、勝利を得たことから、関東武士の崇敬を集めるようになりました。

江戸時代には、徳川家光の乳母である春日局が、家光の将軍就任を祈願し、それが叶ったことから、「子育大願」の神社として信仰を集めるようになりました。また、江戸時代には「王子権現」と呼ばれ、関東稲荷総社の王子稲荷神社とともに「王子両社」として崇敬されていました。

御祭神とご利益

王子神社は、以下の五柱の神様を祀っており、総称して「王子大神」と呼ばれています。

  • 伊弉諾命(いざなぎのみこと)
  • 伊弉冉命(いざなみのみこと)
  • 天照大御神(あまてらすおおみかみ)
  • 速玉之男命(はやたまのおのみこと)
  • 事解之男命(ことさかのおのみこと)

ご利益は開運除災、子育大願、縁結び、商売繁盛、病気平癒など。

王子神社の見どころ

境内の大銀杏は、 樹齢約600年のご神木で、国の天然記念物に指定されています。秋には黄金色に輝き、多くの参拝客を魅了します。

王子神社御朱印

日枝神社

日枝神社

赤坂日枝神社は、東京都千代田区永田町に鎮座する、山王信仰の神社です。創建の年代は定かではありませんが、少なくとも鎌倉時代初期には、秩父氏が武蔵国豊島郡江戸郷貝塚の地に山王権現を勧請したのが始まりとされています。その後、江戸城築城の際に川越山王社が勧請され、江戸城鎮護の神として崇敬されました。江戸時代には江戸城内、現在の皇居付近にありましたが、明暦の大火後に現在の地「星ヶ岡」に遷座しました。以来、「江戸総鎮守」として江戸の町を見守り続け、現在も政治・経済の中心地である永田町を見守る神社として、多くの人々の信仰を集めています。

御祭神とご利益

大山咋神(おおやまくいのかみ):山の神、水の神であり、万物の生成発展を司る神とされています。また、地主神として土地・地域を守護する神でもあります。
相殿として
国常立神(くにのとこたちのかみ)天地開闢の際に最初に現れた神とされ、万物の根源を司る神とされています。
伊弉冉神(いざなみのかみ)日本神話に登場する女神で、多くの神々を生み出したことから、創造や生産を司る神とされています。
足仲彦尊(たらしなかつひこのみこと)日本神話に登場する神で、天孫降臨の際に地上を平定したことから、武勇や勝利を司る神とされています。

ご利益として
厄除け、安産、縁結び、商売繁盛、社運隆昌。また神使である猿は「魔が去る」「勝る」に通じることから、仕事運向上勝運向上のご利益もあるとされています。特に、境内にある「神猿像」は、子宝・安産、商売繁盛、縁結びなど、様々な願いに応じて撫でるとご利益があるとされています。

日枝神社の見どころ

広い境内に見どころはたくさんあります。ご利益の項目でも述べた神猿像や、中でも末社のひとつ、山王稲荷神社の千本鳥居の美しさは素晴らしく、パワースポットと言うよりも、ヒーリングスポットと呼んだほうが似合う気もします。

日枝神社御朱印

品川神社

品川神社は、今から約800年前の平安時代末期、文治3年(1187年)に源頼朝公が安房国の洲崎明神(現・千葉県館山市鎮座 洲崎神社)の天比理乃咩命を当地にお迎えし、海上交通安全と祈願成就を祈願したのが創始とされています。

御祭神とご利益

  • 天比理乃咩命(あめのひりのめのみこと)祈願成就、海上交通安全の神
  • 宇賀之売命(うがのめのみこと)お稲荷様、農業・商業・産業繁栄の神
  • 素盞嗚尊(すさのおのみこと)天王様、風水害除け・厄除け・病気除けの神

ご利益は祈願成就、海上交通安全、農業・商業・産業繁栄、風水害除け、厄除け、病気除けなど。

品川神社の見どころ

なんといっても人気なのが品川神社末社、阿那稲荷神社の一粒萬倍の泉。金運アップのご利益はかなり強力とのこと。その他、富士塚に登ると富士山に登ったのと同じご利益があるとされており、こちらも人気です。

品川神社御朱印

富岡八幡宮

富岡八幡宮

富岡八幡宮は、東京都江東区富岡に鎮座する神社で、「深川の八幡様」として親しまれています。寛永4年(1627年)に創建され、周辺の砂州一帯を埋め立て、社地と氏子の居住地を開いたことから、深川発展の基礎を築いたとも言われています。江戸時代には、源氏の氏神である八幡大神を尊崇した徳川将軍家の手厚い保護を受けました。

御祭神とご利益

御祭神は応神天皇(誉田別命)。相殿神は神功皇后、仁徳天皇、天照大神、常磐社神、武内宿禰命、日本武尊、天児屋根命、比売神です。ご利益は

  • 勝負運向上:応神天皇が武勇に優れたことから、スポーツ選手や勝負事に挑む人々から信仰を集めています。
  • 安産祈願:神功皇后が応神天皇を身籠ったまま三韓征伐を成し遂げたことから、安産の神としても信仰されています。
  • 縁結び:男女の縁だけでなく、様々な良縁を結ぶご利益があるとされています。
  • 国家安泰・五穀豊穣・商売繁盛:八幡神は古来より国家鎮護、五穀豊穣、殖産興業の神として信仰されてきたことから、これらの願いにもご利益があるとされています。

富岡八幡宮の見どころ

社殿は江戸時代後期の建築様式で、国の重要文化財に指定されています。荘厳な雰囲気を漂わせる本殿は必見です。また江戸時代から続く「勧進相撲」発祥の地である富岡八幡宮には、歴代の横綱の名が刻まれた大きな石碑があります。相撲ファンにはたまらないスポットです。

富岡八幡宮御朱印

赤坂氷川神社

赤坂氷川神社

東京都港区赤坂に鎮座する由緒ある赤坂氷川神社。強力な縁結びのご利益で有名ですが、その創建は古く、今から約1000年前の平安時代中期、寛和2年(986年)にまで遡ります。
当時、この地を治めていた武将・源頼光が、疫病の流行を鎮めるため、夢のお告げに従い氷川神社(埼玉県さいたま市)の分霊を祀ったのが始まりとされています。その後、江戸時代には徳川将軍家の崇敬を受け、特に八代将軍徳川吉宗が社殿を改築するなど、篤い信仰を集めました。

御祭神とご利益

赤坂氷川神社のご祭神とご利益は
素盞嗚尊(すさのおのみこと)災いを取り除き、厄災から人々を守るとされています。
奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)素盞嗚尊の妻であり、夫婦円満や縁結びの神として信仰されています。大己貴命(おおなむちのみこと)別名:大国主命(おおくにぬしのみこと)。国造りの神として知られ、縁結び、商売繁盛、開運などのご利益があるとされています。

  • 縁結び:奇稲田姫命と大己貴命が縁結びの神様であることから、良縁を願う人々に信仰されています。
  • 厄除け・災難除け:素盞嗚尊が厄災を祓う神であることから、厄年の方や災難を避けたい人々に信仰されています。
  • 商売繁盛・事業繁栄:大己貴命が国造りの神であることから、ビジネスに関わる人々に信仰されています。
  • 家内安全・子孫繁栄:家族の健康や幸せ、子孫の繁栄を願う人々に信仰されています。

赤坂氷川神社の見どころ

江戸時代に徳川吉宗公が改築した権現造りの社殿は、荘厳な雰囲気を醸し出しています。国の重要文化財に指定されており、精緻な彫刻や装飾が見事です。何よりも「都会の喧騒を忘れる」と言う言葉がぴったりの境内や、恋愛成就や縁結びを願うかわいい授与品などがあります。

赤坂氷川神社御朱印

芝大神

芝大神宮

芝大神宮は、東京都港区芝大門に鎮座する神社で、「関東のお伊勢さま」として親しまれています。その歴史は古く、平安時代の寛弘2年(1005年)に創建されたと伝えられています。伊勢神宮の御祭神である天照大御神と豊受大神を祀ることから、伊勢神宮への参拝が困難だった江戸時代には、多くの人々がこの地を訪れ、伊勢神宮参拝と同様のご利益があるとされました。

御祭神とご利益

御祭神は
天照大御神(あまてらすおおみかみ)太陽を神格化した神であり、皇室の祖神、日本の総氏神として崇められています。
豊受大神(とようけのおおかみ)食物・穀物を司る神であり、衣食住、産業の守護神として信仰されています。

ご利益は
開運招福:あらゆる幸福を招き、運を開く
商売繁盛:事業の繁栄と成功を祈願する
縁結び:良縁に恵まれる
家内安全:家族の健康と幸せを願う
交通安全:旅の安全や交通事故からの保護を願う
厄除:災難や不幸を避ける
千木筥(千代箱):芝大神宮の授与品である「千木筥」は、お守りとして持つと開運招福、商売繁盛のご利益があるとされています。

芝大神宮の見どころ

境内自体はそれほど広くはないものの、その中には癒しの空間があります。圧倒的に美しい社殿や、檜の芯材を使用した「禊の湯」が入った手水舎など。また授与品の中のひとつ、男女で色が分かれている強運(ごううん)守はとにかく人気で売り切れていることもしばしば。そんな時は次に入るまでじっくり待ちましょう。何となく、男性色のほうが早く売り切れる印象です。

芝大神宮御朱印

東京十社のめぐり方のご提案

それぞれの神社に歴史と個性があるので、巡る順番やテーマを決めて計画を立てるのがおすすめです。以下にいくつかの提案をいたします。

上の画像は東京十社めぐりの御朱印帳にある「東京十社巡拝路程図」です。御覧のように禁裏(皇居)をぐるりと囲むような配置です。通計十里七丁(丁は昔の町の略字だそうです)とありますので、計算すると(してもらうと)約40.15kmとなります。足腰の強い方ならば1日で巡ることもできそうですが・・・やはり各神社の御祭りや花のシーズンなどに合わせてゆったりと、おいしいものでも食べながら巡るのが、私はおススメです。

一日で全部巡っちゃうコース

ただ地方から来た方など、時間に制限がある場合もあると思います。そんな場合はやはり「東京十社巡拝路程図」の通りに巡るのが効率的かなと思います。ただこの場合はJRや地下鉄、都バスなどを駆使して、と言う感じでしょうか。

観光タクシーでも東京十社めぐりのコースがあったりします(もちろん他の東京観光も)。レンタカーと言う方法もありますが、都心の神社が多いので駐車場に苦労することは間違いなしです。

1年通して花のシーズンめぐり

東京十社には有名な花のお祭りが行われたりと、1年通して見ごろの花が咲いているところが多いです。この花々をお目当てに十社を1年通して巡ってみるのはいかがでしょうか。

春(3月~5月)

  • 亀戸天神社の梅・藤棚
  • 赤坂氷川神社の桜
  • その他春は各社梅や桜で華やかですね。

初夏(6月~)

  • 白山神社のあじさい(あじさいまつり)
  • 根津神社のあじさい

秋(9月~11月)

  • 赤坂氷川神社の銀杏の紅葉
  • 王子神社の銀杏の紅葉
  • 亀戸天神社の菊

冬(12月~)

冬ですので特に目立った花の見どころはありませんが、冬の澄んだ空気の中、静謐な神社の雰囲気を味わうのもおすすめです。特に冬の早朝など、身も心も引き締まる感じですよね。

このような花のシーズンに合わせて近くの神社を巡る旅、なんて素敵ですよね。

東京十社めぐり御朱印帳順

こちらもかなり時間がかかりそうですが、一番最初の根津神社から最後の芝大神宮まで順番に巡っていく旅。気ままに気の向いたときに、十社の神様にお会いしに行くのもいいかもしれません。ちなみに私は最後の芝大神宮で御朱印帳をお受けし、そのあとは順番も何もバラバラに頂きました。日数はかなりかかりましたが、とても楽しかったです。

東京十社めぐり、ぜひチャレンジしてみてください。すべて巡り終わったときは、気持ちがスーッとするような達成感味わえます。この達成感はまた明日からの力となってくれることと思います。

では気を付けて、東京十社めぐりにいってらっしゃーい!

hana

hana

都内中心にパワースポット巡りをしています。見てくれた皆さんにも幸せが届きますように。あとはただの呑んべぇ女です。

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