東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷駅」や有楽町線「江戸川橋駅」から、春日通りや音羽通りを進み、少し脇道に入ると、そこには都会の喧騒を忘れさせてくれるような、穏やかな時間が流れる場所があります。文京区小日向の服部坂の途中に鎮座する「小日向神社(こひなたじんじゃ)」は、歴史と現代の文化が心地よく共存する、訪れる人の心にそっと寄り添ってくれるような神社です。
目次
坂の途中、緑に包まれた境内へ
東京は坂が多いと言いますが、文京区はもう坂道の代表区!と言えるくらい急な坂が多いのではないでしょうか。その中のひとつ、服部坂。登り切ればそこはもう高台です。距離は短いので坂道苦手な方でも大丈夫。その坂の途中に小日向神社は鎮座しています。鳥居をくぐり境内へ入ると、静かで清浄な空気感に満たされており、日々の忙しさを忘れさせてくれます。派手さはありませんが、訪れる人々を優しく迎え入れてくれます。
決して大きくない社殿ですが、それがまた心の中にスーッと入ってくるような心地よい空間です。
江戸七氷川のひとつとしての歴史
諸説はありますが、小日向神社は、江戸時代に幕府が江戸の鎮護のために定めたとされる「江戸七氷川(えどななひかわ)」の一社に数えられています。
江戸七氷川とは
江戸七氷川とは、江戸時代に、江戸の町(御府内)にあった7つの氷川神社の事を指します。これは江戸時代に書かれた作者不明の「望海毎談(ぼうかいまいだん)」に記されています。江戸名所旧跡の伝説などが書かれていたもののようですが、もしかしたら「今月の特集!氷川神社!」みたいな感じで書かれていたものかもしれませんね。江戸を護るための北極星信仰などとは少し違うようです。
氷川神社じゃないのになぜ七氷川?

そう、お察しの通り、小日向神社は元々氷川神社でした。八幡神社が合祀され、明治2年にこの周辺の地名である「小日向」から小日向神社となりました。なのでお祀りされている神様も氷川神社によく祀られている神様です。
ご祭神とそのご神徳
小日向神社にお祀りされている主な神様は以下の通りです。
- 素盞嗚尊(すさのおのみこと)
- 奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)
- 大己貴命(おおなむちのみこと、別名:大国主命 おおくにぬしのみこと)
素盞嗚尊は、八岐大蛇退治の神話で知られ、厄除けや災難除け、開運の神様として篤く信仰されています。その妃である奇稲田姫命は、素盞嗚尊と共に祀られることで、夫婦和合や縁結び、子育てのご利益があるとされています。 そして大己貴命は、出雲大社の主祭神としても知られ、国造りの神様、縁結び、商売繁盛、病気平癒など、私たちの生活全般にわたる幅広いご神徳で知られています。
これらの神々が共に祀られている小日向神社は、日々の平穏無事や家族の幸せ、そして良縁を願う多くの人々にとって、心強い存在です。
小日向神社はアイドルマスターシンデレラガールズの聖地?
アイドルマスターシンデレラガールズに登場する小日向美穂ちゃんと「小日向」つながりでプロデューサーの方が参拝にいらしたのがきっかけのようです。麻布氷川神社のセーラームーンのようにモデルになった、と言うようなことはないそうですが、やはりファンの方たちにとっては重要な聖地なのでしょうね。社務所前に聖地巡礼で訪れた人たちが書けるノートが置いてありました。
伝統ある神社が、新しい文化と共に息づき、幅広い世代に愛されているのは素敵なことですね。節度を守り、他の参拝者の方々への配慮を忘れずに、作品世界との繋がりを感じてみるのも良いでしょう。
穏やかな時間と御朱印
小日向神社は、急な坂を登った先にある、まるで隠れ家のような神社です。江戸七氷川としての歴史を感じたい方、ご祭神のご利益にあやかりたい方、聖地巡礼で訪れたい方。それぞれの想いを受け止めてくれる懐の深さが、この神社にはあります。
文京区を散策の際には、少し足を伸ばして、小日向の坂の上にあるこの穏やかな空間を訪れてみてはいかがでしょうか。きっと、清々しい気持ちになれるはずです。

御朱印は書置きのものは季節に応じた華やかなものですが、今回は御朱印帳にお書入れ頂きました。
そして最後になりましたが、小日向神社は「こひなた」ではなく、「こびなた」です。
小日向神社アクセス
東京都文京区小日向1-7-12
- 地下鉄有楽町線「江戸川橋駅」 徒歩5分
- 東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷駅」より徒歩約8分、
- 有楽町線「江戸川橋駅」より徒歩約10分
- 文京区コミュニティバスB-ぐる 目白台・小日向ルート(文京シビックセンターー目白台運動公園)文京福祉センター下車徒歩3分
