2月の澄んだ空気の中、「初音(はつね)」という美しい名を持つ 初音森神社(はつねもりじんじゃ) を巡ってきました。
鎌倉時代から続く歴史を持ちながら、現在は隅田川を挟んで「本社」と「儀式殿」に分かれているこの神社。実際に足を運んでみると、想像以上にユニークで、そして何より「可愛い」にあふれた場所だったんです。
目次
勇気が必要?住宅街に溶け込みすぎた本社

まずは墨田区千歳にある「本社」へ。 歴史あるお稲荷様……と意気込んで向かったのですが、鳥居の先に広がる光景に、私の「稲荷アンテナ」が少し戸惑いました。鳥居はあるものの…
「…あれ?ここ、普通の住宅じゃない?」
つい「ごめんくださーい」と声に出してしまうような、あまりにも自然に馴染んでいて、一瞬、誰かの玄関先に迷い込んだような錯覚に。その「究極の隠れ家感」に、今回は入り口付近でそっと見守る形になりましたが、そこで出会ったお狐様(眷属様)がもう、たまらない可愛さだったんです。


サイズ感はまるで 小型犬 くらい。お顔は威嚇してるのにちっちゃくて、愛くるしくて、首をかしげているような雰囲気。威厳で圧倒するのではなく、そっと寄り添ってくれるようなその姿に、一瞬で心がほどけました。
ビルの2階へ!都会のオアシス儀式殿

続いて、両国橋を渡って中央区東日本橋にある「儀式殿」へ。 こちらはガラリと雰囲気が変わり、なんと ビルの2階 に社殿があります。都会のど真ん中、階段を上がって参拝するスタイルはとても新鮮です。


こちらの儀式殿のお狐様もまた個性的。可愛さでは本社に負けてません!ちょこんと座っている様子がどこか幼げで、本社のお狐様とはまた違った「愛らしさ」を放っていました。
家康公と愛馬の伝説
慶長5年(1600年)、関ヶ原の戦いに向かう途中の徳川家康公が、現在の東日本橋付近(初音の馬場)に立ち寄りました。 その際、初音森神社で戦勝祈願をし、境内の井戸水を飲んで一息ついたそうです。そして、愛馬にもその水を飲ませて出陣したところ、見事に関ヶ原の戦いで大勝利を収めました。
この縁起の良い出来事から、その井戸は「三日月の井戸」と名づけられた、とあります。
江戸っ子も憧れた「ブランド水」
江戸時代、この井戸水は非常に良質で美味しいことで有名でした。
- 水売り商人が大活躍: 当時は飲料水が貴重でしたが、三日月の井戸の水は「名水」として評判になり、水売り商人がわざわざこの水を運んで売り歩くほどだったそうです。
- 浮世絵師・喜多川歌麿との縁: 実はこの井戸があった家には、あの有名な浮世絵師、喜多川歌麿が住んでいたという記録も残っています。
3. 現在の姿と「三日月号」の像

残念ながら、明治時代に水道が普及したことで本物の井戸は埋められてしまいましたが、その歴史と名前は今も大切に受け継がれています。三日月号の像には「名馬 三日月」「敬宮愛子内親王殿下誕生」とあります。愛子様の御誕生に送られたものなのでしょうね。
2月限定!悶絶級に可愛い馬の御朱印

今回の参拝で絶対にいただきたかったのが、2月の節分にちなんだ期間限定の御朱印です。 色鉛筆?で描かれているのは、なんともキュートな2026年の干支、お馬さん!こちらもちょこんとしていて可愛い!豆の升の中にしっかり入ってますね(笑)。鬼の顔も穏やかでとてもやさしくて癒されます。月替わりのようなので、これは毎月通いたくなってしまいますね。御朱印は儀式殿横にありますので、初穂料はお賽銭場後の中に入れる方式です。
初音の名の由来と、癒やしの井戸
「初音」という名前は、かつてこの森に鶯(うぐいす)が集まり、その年で最も早い鳴き声を響かせていたことに由来するそうです。
ここはビルの2階にありながら、なぜか都会の喧騒を忘れさせてくれる清らかな空気が流れています。御祭神は 宇迦之御魂神(うがのみたまのかみ) 。商売繁盛や厄除けのご利益はもちろんですが、この場所自体が持つ「静かな癒やし」こそが、最大の授かりものかもしれません。
参拝を終えて
本社での「お邪魔します…?」というドキドキ感から、名馬・三日月号との出会い、そして可愛い御朱印まで。初音森神社は、一歩踏み出すたびに心が温かくなるような、不思議な力を持った場所でした。
皆さんもぜひ、あのちょこんと座るお狐様をご自分の目で確かめに行ってみてくださいね。
それでは、今日も皆さんに素敵なご利益と癒やしがありますように。
初音森神社アクセス情報
初音森神社 本社(墨田区千歳)
住宅街の中にひっそりと佇む、お狐様が可愛らしい本社です。
- 住所: 東京都墨田区千歳2-4-8
- アクセス:
- 都営新宿線・大江戸線「森下駅」A2出口から徒歩約5分
- JR総武線・都営大江戸線「両国駅」から徒歩約10分
- 特徴: 静かな路地裏にあり、隠れ家のような雰囲気です。
初音森神社 儀式殿(中央区東日本橋)
ビルの2階にあり、名馬「三日月号」の像や「初音の井戸」の歴史を伝える拠点です。
- 住所: 東京都中央区東日本橋2-27-9
- アクセス:
- JR総武快速線「馬喰町駅」から徒歩約3分
- 都営浅草線「東日本橋駅」B3・B4出口から徒歩約2分
- 都営新宿線「馬喰横山駅」から徒歩約5分
- 特徴: 繊維問屋街の中に位置しており、1階に入り口と階段があります。
本社と儀式殿の間は、両国橋を渡って徒歩10分〜15分ほどで移動できます。隅田川の景色を楽しみながら、ぜひ両方の「癒やしの場所」を巡ってみてください。
