東京都中央区湊に鎮座する鉄砲洲稲荷神社は、平安時代初期の創建と伝えられる由緒ある神社です。地元の人々からは「湊稲荷」の愛称で親しまれています。
鉄砲洲稲荷神社の由緒

鉄砲洲稲荷神社の創建は、平安時代の承和8年(841年)にまで遡ると伝えられています。もともとは、日比谷入江の奥深い場所にあった櫻田村の住民が、豊作を祈って祀った祠が始まりとされています。
江戸時代には、諸国の廻船が出入りする湊に位置していたことから、「湊稲荷」と呼ばれ、人々の信仰を集めました。明治時代に入り、築地外国人居留地開設の影響で、現在の場所に移転しました。
鉄砲洲稲荷神社の御祭神
鉄砲洲稲荷神社には、以下の三柱の神様が祀られています。
- 稚産霊神(わくむすびのかみ):万物の生成化育を司る神
- 豊受姫大神(とようけひめのおおかみ):食物・穀物を司る神
- 宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ):稲荷大神として知られる、五穀豊穣を司る神
鉄砲洲稲荷神社の富士塚「鉄砲洲富士」

鉄砲洲稲荷神社の富士塚は、「鉄砲洲富士」と呼ばれています。昭和11年(1936年)に築造されたもので、高さは約5メートルです。もちろん富士山の溶岩で作られています。現在は登ることはできないようです。残念。頂上には富士浅間神社の祠が見えるのに・・・。祀られているのは木花咲耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)。
富士塚には登れませんが、周りをぐるりと周れるようになっています。
鉄砲洲富士巡回路

鳥居をくぐるとすぐ下に居たのが見つめあうお狐様。鼻を寄せ合って可愛いですね。

山頂への石段。手すりなどもないので、これは確かに登るのは危険かも(私は)。

こちらは小御嶽神社?稲荷神?きれいに整備された富士塚の周りの道に鎮座しています。

お狐様集合。可愛くてお狐様ばかり見てしまいますね。いろいろな表情があり楽しいです。

終点はぽっかりと大きく空いた穴。御胎内ではなく、人穴を模したものでした。
鉄砲洲稲荷神社境内と御朱印
境内はよくお手入れがされていて、とても心地よい空間です。


まるでポージングをしているような小さな狛犬

こちらが鉄砲洲稲荷神社の御朱印。お書入れしていただけます。
鉄砲洲稲荷神社は、都心にありながら落ち着いた雰囲気の神社です。普段は流行りのパワースポットのように人が押し寄せるという事もなく、落ち着いて参拝ができ、心身ともにリフレッシュすることができます。また鉄砲洲富士は、江戸時代の人々の富士信仰に触れることができる貴重な場所です。歴史と文化を感じながら、鉄砲洲稲荷神社・鉄砲洲富士を訪れてみてください。
鉄砲洲稲荷神社アクセス
〒104-0043東京都中央区湊1-6-7
- JR京葉線・東京メトロ日比谷線「八丁堀」駅より徒歩5分
- 東京メトロ有楽町線「新富町」駅より徒歩10分
- 都営バス東15(東京駅八重洲口~深川車庫)「鉄砲洲」下車すぐ
- 中央区コミュニティバス江戸バス(南循環)「⑧鉄砲洲」下車すぐ
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