幸運を招く愛らしい猫「招き猫」

縁起物

今回はパワースポットという場所ではなく、縁起物の招き猫について考えてみたいと思います。招き猫は、日本独自の縁起物として古くから親しまれてきた猫の形をした置物です。愛らしい姿で人々を招き、幸運をもたらしてくれるとされています。

招き猫の歴史と起源

招き猫の起源は諸説ありますが、江戸時代初期に流行したと言われています。当時の日本では、猫はネズミを捕る益獣として大切にされており、幸運をもたらす動物と考えられていたようです。江戸時代の浮世絵にはたくさんの猫が登場することから、どれだけ猫が江戸の庶民に愛されていたかよくわかります。

  1. 江戸時代初期の豪商・今戸焼きの陶工である高原玉助がモデルという説。
    玉助は、猫を飼っており、その猫が店の前に座ると客が来るようになったことから、猫をかたどった土人形を作り始めたと言われています。これが招き猫の始まりとされています。
  2. 豪徳寺の伝説。
    彦根藩主・井伊直孝が鷹狩りの帰りに立ち寄った豪徳寺で、門前にいた猫に手招きされました。猫に導かれるように寺に入ると、突然雷雨が降り始め、直孝は難を逃れたと言われています。直孝は猫への感謝の気持ちを込めて、寺に招き猫を奉納したと伝えられています。
  3. その他の起源説
    中国の招き猫伝説:中国の唐代に、猫が商売繁盛をもたらしたという伝説が起源とする説
    古代エジプトの猫神:古代エジプトで崇拝されていた猫神が起源とする説
    日本の神道:猫は神様の使いとされていたという説 等々
    これらの説は、いずれも確証がないものの、招き猫の起源を考える上で興味深いものです。

招き猫の変遷

江戸時代以降、招き猫は様々な素材で作られるようになり、全国各地に広まりました。地域によって独特のデザインや色使いの招き猫も生まれ、現在では数多くのバリエーションが存在します。

江戸時代後期には、瀬戸焼や九谷焼などの陶磁器で作られた招き猫が人気を集めました。明治時代になると、招き猫は大量生産されるようになり、庶民の間でも広く普及しました。

現代では、招き猫は伝統的なデザインだけでなく、モダンなデザインのものも多く作られています。また、海外でも人気が高まり、様々な国の招き猫も作られています。

招き猫のご利益の種類

招き猫は、右手や左手、色、持っている物などによって、様々なご利益があるとされています。

手上げ

  • 右手上げ:金運、幸運
  • 左手上げ:人招き、商売繁盛
  • 両手上げ:金運と人招き、両方の御利益

  • 白:幸運全般
  • 黒:魔除け、厄除け
  • 赤:商売繁盛
  • 金:金運
  • ピンク:恋愛運
  • 緑:健康運
  • 青:学業運、仕事運

持っているもの

  • 小判:金運
  • 鯛:商売繁盛
  • 招き猫:人招き
  • 宝珠:開運
  • 鯉:学業運

その他

  • 目の大きさ:目が大きいほど、より強いご利益がある
  • 座っている台:座布団や俵など、台の種類によってもご利益が異なる
  • 表情:笑顔や怒った顔など、表情によってもご利益が異なる

本当に様々な招き猫ですがあくまで縁起物。猫好きにとっては愛らしいその姿だけで心が和みますよね。

地方によって姿形が異なる招き猫

様々なデザインの招き猫が存在しますが、やはり招き猫は陶器。焼き物の産地によって種類が違います。
伊万里焼、信楽焼、九谷焼などそれぞれの招き猫が存在します。

地方を訪れた際はそれぞれの地域の招き猫を探してみるのも楽しいですね。お気に入りの招き猫に出会えるかもしれません。

招き猫はあくまで縁起物ですが、近くにあることで癒されたり力強くなれたり優しくなれたり前向きになれたり。そんなパワーは確実に持っていると思います。猫が招いてくれる福にほんの少し期待をしてみるのもいいかもしれませんね。今回は愛らしい招き猫のお話でした。

hana

hana

都内中心にパワースポット巡りをしています。見てくれた皆さんにも幸せが届きますように。あとはただの呑んべぇ女です。

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