東京都千代田区九段北に鎮座する靖国神社。靖国神社は、もともとは「東京招魂社」という名前で、明治2年(1869年)に創建されました。これは、明治天皇が戊辰戦争で亡くなった人たちを慰霊するために建てたものです。
その後、明治12年(1879年)に「靖国神社」と改名されました。「靖国」という言葉には、「国を平和にする」という意味が込められています。
幕末から第二次世界大戦までの戦争で亡くなった約246万6千柱の人々の霊を祀る靖国神社。戦争の悲惨さを知ることで、平和の尊さを改めて実感します。国家安泰を願いながら、靖国神社の四季をご紹介します。
春:桜舞い散る春の靖国神社

まず靖国神社の桜と言えば「標本木」。桜のシーズン近くになるとワイドショーやニュースなどを賑わせますね。標本木とは気象庁の生物季節観測で、開花日などを観測するために定められた草木。気象庁の生物季節観測で、開花日などを観測するために定められた草木、ということです。

こちらが東京都の桜の標本木になります。桜の花が5、6輪咲いたところで東京都の桜の開花となるわけです。この画像の状態だと完全に開花ですね。

春には境内の500本の咲き誇る靖国神社。この時期には「千代田のさくらまつり」が行われます。千代田のさくらまつりは千鳥ヶ淵、北の丸公園、靖国神社がメインとなります。千鳥ヶ淵や靖国神社境内の桜のライトアップ、千鳥ヶ淵のボートからのお花見、昼も夜も幻想的で華やかな東京の桜を楽しむことができます。3月には奉納プロレス、4月には奉納相撲、演芸や能など桜以外に楽しめるイベントもたくさんあります。
春の美濃和紙刺繍御朱印




令和3年からの春の美濃和紙御朱印。令和3年は社紋が桜色だけでしたが段々華やかになってきました。令和5年からは夜桜詣の限定御朱印が拝受されました。
夏:国のために命を捧げられた英霊を慰めるみたままつり

昭和22年に始まったみたままつり。境内に掲げられる献灯(みあかし)は壮観です。
(じつはこのみたままつりの画像はコロナ禍真っ最中に撮影したもので、外苑のキッチンカーや出店なども一切なく、当たり前ですが人出もかなり少なかったです。こんなにさみしいみたままつりは多分初めてなのではないでしょうか)
やはり夏の靖国神社は他の季節とは一線を画しているように思います。終戦の日の8月15日には靖国神社の境内で大切に飼育されている純白の鳩の放鳩式が行われます。大空に飛び立つ美しい白鳩達はまさに平和の象徴です。みたまを慰め未来の平和を誓う、そんな思いから30年以上前から続けられているそうです。
30万人もの方たちが訪れるみたままつり、開催中は様々なイベントが行われますが東京の夜空を照らす献灯(みあかし)や揮毫雪洞(きごうぼんぼり)を見るだけでも夏の夜の華やかさ、そして身が引き締まる思いになります。
夏の美濃和紙刺繍御朱印



秋:外苑のイチョウが美しすぎる 黄金色に染まる靖国神社外苑

秋の靖国神社と言えばイチョウ。靖国通り沿いもイチョウなので落葉の頃にはあたり一面が黄色く染まります。



秋の美濃和紙刺繍御朱印


秋の刺繍御朱印は黄金色でとても美しいですね。外苑のイチョウはそれはそれは壮観です。ぜひ秋の靖国神社も楽しんでみてください。
冬:晴れやかな新年を祝い希望の新しい1年に

コロナ禍の頃、初詣は人が密集するからという理由で年末詣をする人が多くなったと聞いています。私もその一人で、12月の29日あたりに今年1年無事に過ごせたことのお礼をするために年末詣が習慣となりました。新年の晴れやかさもいいですが、年末の慌ただしさと、今年も終わるというほんの少しの寂しさの中、お参りをさせていただくと心がすっと落ち着くような気がします。そんな時にこれがまさに自分にとってのパワースポットと思うのですね。もちろん初詣にも行きますが。
冬:新年の美濃和紙刺繍御朱印



靖国神社ギャラリー









四季折々の靖国神社を駆け足でご紹介しました。1年を通して様々なイベントや祭事があります。表情もまたそれぞれです。いろいろ不安はありますが、とにかくこうして平和でいられる事に感謝をこめて書いてみました。
靖国神社アクセス
鉄道・バスでのアクセス:
- JR ・中央・総武線各駅停車「飯田橋駅(西口)」、「市ヶ谷駅」より徒歩(約10分)
- 地下鉄 ・東西線/半蔵門線/都営新宿線「九段下駅(出口1)」より徒歩(約5分)
- 有楽町線/南北線/都営新宿線「市ヶ谷駅(A4出口)」より徒歩(約10分)
- 東西線/有楽町線/南北線「飯田橋駅(A2出口、A5出口)」より徒歩(約10分)
- 九段下~高田馬場系統「九段上停留所」より徒歩(約1分)
自動車でのアクセス
首都高代官町出口、首都高西神田出口、首都高飯田橋出口から約5分 駐車場有。
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